今日6月23日は、激しい沖縄戦のあった沖縄慰霊の日であるということで、
先ほどNHKで『チビチリガマ荒らし事件』について放送していました。
事件を起こした若者達が書いた謝罪の手紙には
「心霊スポットで肝試しのつもりでやった」「ここで何があったかを知らなかった」
「人間としてしてはいけないことをした」と綴ってあり、
それが遺族の集まりで読み上げられていました。
遺品は壊され、千羽鶴は引きちぎられ・・・、少し想像力を働かせれば、
そこが人々が守っている祈りの場だということはわかったであろうに、
『心霊スポット』というフィルターが、
「祟りを恐れて封じている」と思い込ませてしまっていたのかもしれません。
しかし見方を変えると、こういった行為は、
オカルトをエンタメとしてやっている人たちがやりがちな事でもあります。
『心霊スポット』『瑕疵物件』というものがそもそも、
かつてそこで人が非業の死を遂げた場所であったりするのですから。
それが戦争によるものか、事件によるものか、事故によるものか、大勢が亡くなったか、
一人あるいは少数の犠牲であったかの違いだけで、
痛ましさや遺族の嘆きは変わらないのではないでしょうか。
いい大人が『心霊スポット』で悪ふざけをする。
それを精神的未熟な子供が面白いと思って見る。
そして自分達も「同じこと出来るぞ!」を証明しようとする。
その延長線上に、この『チビチリガマ荒らし事件』があると思えてならないのです。
やっていいことといけないことの線引きを、我々大人は子供達に示す責任があります。
実際の人の不幸や死を面白半分に扱うオカルトや怪談は、
どうも人を狂わせていくような気がします。
SNSの怪談コミュに、むごたらしい死体写真を貼り付けたり、
出所の確かではない噂や個人的感情で誹謗中傷を拡散したりする人たちを見て、
今回の事件と無関係ではないように感じます。
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